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[Update] 1997 1-4

忘れものと落とし物 おまけページ

かいせつ

おまけページ :
ここでは、「忘れものと落とし物」を書き終わった後に公開した「おまけページ」を収録した。また、このとき「FLAGYX について」の文章も書き変わったので、それについても「おまけ」で収録した。

#終わりの始めに。

結局、物語は「とてつもなく不器用な生き方しか出来ない大人」と
「とてつもなくマセている中学生の子供」という、いかにも
自分っぽいお話になりました。(ちょっとマセすぎたか、という反省はあります(^^;でもえっちな気持ちにはならないと思うので、18禁にするつもりは無し(^^;)

こういう風に書くと、アニメの「新世紀エヴァンゲリオン」みたいなんですが、その影響はやっぱりあります。(それは…ねえ。影響受けたアニメですし〜)
物語では文字を見せる手法を似せている箇所もありましたね(^^;

ですがその前に、今回僕が描きたかったのは「少年が成長する(自己実現)」という事でした。お話にユング心理学的な用語が出て来るのもそれを語るのに適切だと考えたから。

で、それを考えていくとあのアニメの手法というかが、物語的にも似てしまったんですよね。(もちろんお話の組み立て方とかで、あの作品とは比べるまでも無いんですが(^^;)
でももし物語を全て見終った貴方に、そういう印象しかこの作品が与える事が出来なかったら、このお話は失敗だと思います。…次は頑張りますので…(^^;;;

#没とか。


物語中では出す部分が無くて、結局没になったテキストが幾つかあります。
下のはその代表例。

「ねえ…どうしてだろう。ただ「好き」って言えばいいのに、どうしてこうも長くなっちゃうんだろう_?」
「きっと…不安なんだろうね。「すき」に通じる言葉がいっぱいあって、それを全て言わなきゃ伝わらないって思うんだろうね。」
「・・・だったらもう、大丈夫かな?言い尽くしたかな?」
「・・・うん。」「…じゃあ…。」

好きっ!

最後の最後で二人に言わせようと思ったのですが、結局明るすぎる(^^;と言う事で止めてしまいました。
でもこの言葉、結構好き。
普通に生活している限りじゃクサすぎて使い物になりませんが(^^;

他にも13日の前半、デート編は始め

「彼女 B」が何物かに誘拐され、携帯電話を片手に犯人を追いかける!

なシナリオを考えていて、それは実際に少し文章も書いたのですが、結局あまりにも嘘っぽい(^^;と言う事で没になりました。

#キャラのお話

物語中で彼此君が語っているように、このお話では明確なキャラクターデザインと言うのはありません。
それらは全て読み手の想像に託しています(手抜きでは…多分ありません。たぶん(^^;)髪型スタイルなにもかも。わかっているのは年齢だけ(^^;です。

本当は「貴方の書いたキャラクター募集ゥ!」とかおっきくやりたいんですが、誰も送ってくれない様な気がするので(T_T大きくは書いていません。
…ですが心の中では強く募集しています(^^
もし送って頂けた時は、愛の言葉と(うを)、ページの表紙におっきくお〜きく載せさせて頂きたいと考えています。ぜひください〜〜〜(T_T)

他には、彼此君の説明がくどいと言う(笑)意見も頂きました。
これは物語中の彼此君の台詞。

「ついでにボクがどうしてあんなに長々と、彼がこれに至るまでの経緯を説明したのか、教えてあげる。
…まあ、これがボクの目的でもあるんだけど…。
さっき言ったよね、「彼」が”明日香が認識させて育てた『彼女』”という人格を作っていたと言う事が。
彼女が、とても聞きたがっていたんだ。
彼がここに至る経緯、そして貴方にそれを説明した時の貴方の反応を。
だから、ボクは貴方の前であの話をしたんだ。」

ここで出て来る「彼女」が一体誰であるかと言う事を考えると、その理由が出て来ると思います(「彼女」が誰であるかはスタッフロールに出てきますよね(^^;)そのままやん、とか言われそうですが…(^^;;;

…でも、考えてみると確かにそうですね。
一人の人間に喋らすにはあまりにも長い台詞だったという反省はあります。僕はボクだからしかたないやいとか開き直る事も考えましたがやっぱやめ(^^;

あ、あともう一つ補足として、「あさか」については、明日香の高校の時の性格行動とはまるっきり正反対な存在として位置付をしました。
あれは彼女のもっとも嫌いなタイプであり、理想でもあるんです。後悔の塊。

#用語、参考文献。

物語中に出て来る心理学用語については「絵本と童話のユング心理学(山中康裕/ちくま学芸文庫)を大いに参考にさせていただきました。良本だと思います。ぜひ。
また、多重人格については「多重人格とは何か(朝日新聞社編/朝日文庫)を参考にさせて頂きました。…まあ…わかる人から見れば、このお話は間違いな考察だらけだと思いますが…(^^;

さて、この物語では、いわゆる心理学用語ってのが出てきて、何を言ってるのか意味不明だった方もいると思われます。

以下に、超簡単な用語説明をしたいと思います。(上記「絵本と童話のユング心理学」を参考にしました)
で、もし用語の説明が間違っていたらごめんないm(_ _)m

元形
「人間の普遍的無意識の内容の表現の中にある共通した基本的な形を元形と呼ぶ。元形は存在に先立つ形式であり、意識の内容にはっきりした形式を与える物である。」
「元形は決して意識化されることはなく、意識に与える効果によってのみ認識される」
「元形は本能行動の様式である」
「元形の特徴は、この世ならぬ激しい感動をもたらすこと」

…だそうです。

たとえば、貴方は朝、昇る太陽を見て神秘的な気持ちになり、思わず何かに祈りたくなったとします。
そして貴方と出会った事も無い遠い国の民族も、太陽が昇った時に同じような気持ちにかられていて、太陽を崇拝しているとします。
「なんかよくわからないけどそんな気がする」みたいな感情といえば言えばいいのか(^^;

で、元形のなかには「ペルソナ、影、アニマ・アニムス、太母、自己、老賢者」などがあるそうで、それをかいつまんで説明してみますね。

ペルソナ(persona)
ラテン語で「仮面」の事。
ユング心理学では「外に向かった人格の一側面」という意味を含んでいるそうです。


影とは、「その人の意識によって生きられなかった半面、その人が認めがたい、としている人格の側面のこと」
で、「個人的無意識の領域から、人類普遍的に一般に「悪」と言われている領域にまでまたがっている」そうな。

アニマ、アニムス
ペルソナが「外的人格」を表すのに対して、内的人格として「こころ」をあらわすのにこの言葉が使われているそうです。
で、大幅にはしょって説明しますと

「アニマ」…男性の「こころ」をあらわす言葉。さらにそれは夢の中で素晴らしく美しい女性の姿で現れる事が多い事から、「こころ」を意味するラテン語の女性形が選ばれたそうです。

「アニムス」…女性の「こころ」をあらわす言葉。それは夢の中で複数の男性の姿で現れる事が多い事からこう名付けられたそうです。

太母
「産み出し、同時に死の神としての特徴を持つ深い意味を持った母なるものの元形としてこの言葉が割り当てられているそうです。

物語中では、当初「あさか」にこの役目を任せようと思っていたのですが、最終的には複数のキャラがこれを持ち、求める事になりました。

老賢者
ユング心理学の老賢者というのは、年寄りというだけでなく、ものの善悪、こういう状況になった時にその先はどうなっていくのか、またはものの表には裏があり、裏には表がある…、
そういうあらゆる事を知っていて、それを手短な解り易い「言葉」で、または目の前にある解り易い「もの」で示すことができる…
…人のことで、それは個人の中にも備わっているものだそうです。

物語では当初、彼の父親にその役目をしてもらおうと思いましたが、結局「ゲームセンターの店長」に演じてもらう事にしました。
僕自身がそれを語るのに「老賢者」として「父親の姿」をあまり見ていないからなのかもしれません(^^;

#FLAGYX について。

FLAGYXについては、およそ10ヶ月ぶりに改定した(^^;「このページ」を参照して頂けると嬉しいです(^^

#お世話になりました。

校正、バグ取り員として(笑)nomadoさんにはずいぶんお世話になりました。
この場を借りてお礼をさせて頂きたいと思いますm(_ _)m
僕の書くお話は本当に誤字脱字だらけで、「1ファイル/2個」の割合で誤字脱字があるような気がします。いやはやなんとも。…すみません(^^;

あ、あとついでに
ネスカフェのサンタマルタと
ハーゲンダッツのアイスにはずいぶんお世話になりました(^^;

#でわ。

こんな独り言だらけの文章を、忍耐強く最後まで見て頂いて、
本当にありがとうございました!

次にどんなお話を創るのかはまるっきり未定ですが(^^;
どうせ自分のことです。暫くしたらまたなんかやり始めるでしょう。

でわでわ〜〜
(1997/04/27 YUTAKA.)


かいせつ

FLAGYX って、なに? :
当時メインページからリンクの張られていたサイトの解説文。
この後もデザインと文章が改編されたのだが、ファイル名が異なっていたので発掘することが出来た。

Tina interface , True SEL :
nbook や freeLANGuex で採用されている「キーワード入力型 ADV システム」は、この辺りに「原型」がある。

[Update] 1997 04/27(2)

Q1:FLAGYX って、なに?

A:
FLAGYX とは、アドベンチャーゲームのシステムの事を言います。
その基本コンセプトは「そのゲーム(作品)に最も適したシステムで作品を創ろう」という考えです。

まずその「創りたいモノ」があって、それにシステム、プログラムを合わせて組んでいくと言う考えを基本にしています。
ですから FLAGYX は凡用のアドベンチャーゲームスクリプトプログラムの事ではありません。

Q2:なんだかよくわからないけど…。それって、なんか共通したことはあるの?

A:
「凡用ではない」とはいえ、やはりシステムに根本的な操作事項について、ある程度の共通した思考は流れているべきです。
そこで FLAGYX ではゲームを創るにあたって、幾つかの基本的な操作をオブジェクトとして、分けて考えるようにしています。
以下にその代表的な物を紹介します。

Tina interface
Total Interface NAvigator systemの略です(嘘)
本当は昔プレイした DESIRE((c)C's ware) と言うゲームのキャラクターの名前から頂いています。
Tina interfaceとは、要するに前出した「そのゲーム(作品)に最も適したシステムで作品を創ろう」という考えそのものの名称です。
ですから FLAGYX の作品では、必ず TINA が生かされていると言う事になります。
True SEL
某ゲームの名前から頂いた訳ではありません(笑)
アドベンチャーゲームにおいて、もっとも重要な操作の割に雑に創られがちな「選択」と言う操作を、もっと大切に扱おうという思想です。 True SELについては、まだ実装部分が完全にプログラムされていないので(^^;その挙動については今の所、「ひみつ」と言うことにしておきます(^^;
暫く多分時間はかかると思いますが、ちゃんとプログラムとしてそれを組み込んだ物を公開したいですね。

Q3:やっぱりよくわからないけど…。FLAGYXのゲームってあるの?

A:
現在(97/04/27)、FLAGYXの名前が入ったゲームとしては、

「瞳98」(雫、痕(c)Leaf二次著作ゲーム)
「忘れものと落とし物」(www ADV ゲーム)

が正式公開されています。
これらは、本ページの赤ページからプレーする事が可能です。

「忘れものと落とし物」については、実際は単なるhtmlファイルなので、何もプログラムらしいことはしていませんが、FLAGYXの思想、「そのゲーム(作品)に最も適したシステムで作品を創ろう」を満たした作品と言う事で、FLAGYXに含めました。

また、FLAGYXのこれからの予定として、「2X AND R」という作品を創る事が既に決定しています。

Q4:ちょっとやってみたけど…テキストだけで寂しいね。

A:
僕もそう思います(^^;
音楽、グラフィック、テキスト…協力してくれる方はいつでも大募集中です。

Q5:…で。FLAGYXって食べれるの?

A:
食べられません。

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