庭に出てみた。
「どうなっているんだ、これ―― ? 」 堅く閉ざされたホテルの入り口の扉を前にして、僕は呆然と呟いた。 ぐるりとホテルの周りを囲んでいる壁はとても高く。 その『ふち』に手を掛けることすら、出来そうになかった。